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【6】たずねてきた男

それから2日後の夜、那絵から電話があった。

「樹くんにふられちゃった~」

電話の向こうで那絵は泣いていた。

「好きなひとがいるって言うの」

やっと樹に告白する決心をして、勇気を出して告白したらしいけれど、

あっけなく断られてしまったと、泣きながら那絵は言った。

「それって、理花のことだって」

「ええっ!! わたし? まさか、1回会ったきりじゃん?」

驚いた。

「理花に……ひと目ぼれって言うの。好きになったって。理花のこと、

飲み会に誘うんじゃなかったな」

確かに樹からは、携帯の番号も聞かれたし、また連絡するとも言われた。

だけど、だからって、好きになったなんて、ひと目ぼれだなんて。

それで、那絵をフルなんて。

「いいのよ理花。樹くんが理花を好きでもいいの。樹くんが幸せならそれで

いい。好きなひとが幸せになるなら、その相手が私じゃなくても……樹くんが

幸せなら……いいのよ」

「ちょっと那絵……」

那絵は、樹くんとお幸せに。と言って電話を切ってしまった。

お幸せにって言われても、わたしじゃ樹と「お幸せに」なれない。

好きでもないのに、幸せになんて出来るわけないのだ。

「もう、なんなのよー」

ため息と同時に携帯を閉じると、それとほぼ同時に玄関のチャイムが鳴った。

ドアスコープから外を見てみると、どこかで見た顔がのぞいていた。

「……うそ」

どう見ても、樹だった。

理花はそっとドアを開ける。

「元気?」

満面の笑みを浮かべながら、樹が言った。

ふと見ると、樹の背後にもうひとり。

「透弥と飲もうと思ってたんだけどさ、男2人で飲むより花があったほうが

楽しいなって思って誘いに来たんだけど、どう?」

樹の手にも、背後の透弥の手にも、コンビニの袋らしきものがぶらさげてある。

どうやらお酒とおつまみを買いこんできているようだ。

「うちで飲もうと思ってんの?」

「あ、それいいね!」

しまった。誘ってしまったように思われたかもしれない。

「おじゃましまーす」

「え、ちょっと……」

どうぞって言ってもいないのに、樹が部屋に入ってこようとしたので驚いた。

「あ、ダメ?」

理花の驚きを察したのか、樹は玄関先で足を止める。

「ダメ……でもないけど」

樹が持ってる袋の中の赤ワインが気になった。

夕食もまだだし、赤ワイン好きだし、それに那絵が言っていたことも気になる。

樹が理花のことを好きになったって言っていたこと。

その辺りの事情とか経緯とか、聞きたい気もしていた。







続く。

安易にオトコを部屋に入れてはいけませんね~。

きけん、きけん(>▽<)

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