スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

永遠に僕だけのもの

去年の夏、キミが倒れた。
暑い中、ずっと外にいたせいの日射病。
『助けて』
のメールにかけつけたとき、玄関先で倒れたキミを介抱したのは確かに僕だった。

どこかへ連れて行って欲しい。
そう言われて車を出したときも、助手席のキミは確かに楽しそうにずっと笑顔だった。

だけどキミが好きになったのは、僕じゃない誰かだった。

キミに恋していた僕は、キミの恋の話をいつも聞かされるようになった。
楽しいときもマメにメールで教えてくれたし、彼とケンカしたときは、朝までヤケ酒に付き合ったこともあった。

キミが幸せならそれでいいと、キミの恋を見守っていた。
応援するのはさすがに無理だったけれど、表向きはたぶん、いい相談役になれていたと思う。

そして夏が終わるころキミの恋は終わった。
連絡がなくなり、だんだん自然消滅をした恋だったようで、キミは最近まで彼をひきずっていた。

そして秋が過ぎ、冬になって春になる。
キミと初めて出会ったのも確か春だった。

春に出会って、夏に楽しくすごして、夏は僕にとっていい思い出がたくさんある季節。

だけどその夏、キミはまた違うひとに恋をした。
いつもそばにいるのは僕なのに、僕を通り越していつも違う男に惹かれるキミ。
友達としてはいいけれど、恋人になれない基準があるとしたら、年の差だってキミは軽く笑った。

僕とキミは8つ離れている。
キミが年上
僕が年下

この差だけが理由ならば、キミが誕生日を迎えなければいいんだ。
そう気がついた。
そしてキミを誰の目にも触れさせずそばに置いて、ずっと大事に守り続けたい。

その夜
僕は考えを行動に移した。

僕が何を考えているかなんてキミが知るはずがない。
キミはいつものように、笑顔で僕を部屋の中に入れてくれた。
キミは僕が持ってきたパインのゼリーを美味しそうに食べたね。
それに毒が入っていることを知りもしないで。

キミはもう来年の誕生日は迎えられない。
僕だけのものになった。
ずっと……ずっとずっとずっと。
僕のそばで眠り続ける、
キレイな人形になったのだ。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。