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お見舞い

あなたが病気で入院したとき、駅前のお花屋さんで、
フラワーアレンジメントやお菓子を買ってお見舞いに行った。
久しぶりに会うあなたは、思ったより元気そうだったけれど 、
見えないところで、ひどく傷ついているんだろうと思ったら悲しかった。

フラワーアレンジメントを渡したときに伸ばした腕に
刺さっていた、点滴の針が痛々しかった。

動くたびにその管から逆流する血液。
赤い血。

一瞬、舐めてみたい衝動にかられたけれど、
悟られないように何とか隠した。

あなたのトナリに座って、そんなことを想像しながら、
どうでもいいような世間話をしていた。
だけどわたしは、話をするよりも気になることがあった。
話をしながら、あなたの顔と腕に刺さった針と交互に見ていた。
下手な看護師が刺したのだろうか。
針が刺さった部分には、少しだけ血が洩れたようになっていた。
わたしはまた衝動にかられた。
刺さっている針を引き抜きたい。そうして再び、血管に刺してみたい。
刺す瞬間、血管に刺さる瞬間の感触を味わいたい。
だけどそばには消毒用のガーゼもないし、針を固定するためのテープもない。
余計なことをして、病院にもあなたにも迷惑はかけられない。
残念だけど、キケンなことをするのはやめよう。考えるだけにしよう。

ふいに会話が途切れ、あなたの顔をじっと見つめた。
じっと見つめていたのは、キスが欲しかったんじゃないのに、
あなたはわたしの心の中を誤解して、わたしの唇に触れてきた。
ベッドに押し倒されながら私は、また別のことを考えていた。
腕から伸びる点滴の管で、あなたの両手を拘束してみたいな……って。
きっと針が曲がって血液がいっぱい洩れる。
苦痛に歪むかもしれない、あなたの顔を想像していたら
何だか気持ちが良くなってきた。。

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