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【15】曖昧な気持ち

それからようやく、落ち着きを取り戻した透弥は、理花との関係と、自分の気持ちを樹に話した。

「けどさー、理花はどうなんだよ。俺とのこと考えてくれるってさっき言ったわけだしさ、

まだ透弥に傾いてるってわけじゃねーってことだろ?」

透弥に先を越されたと知った樹が、諦めきれない様子で理花に確認するように聞いている。

「私は……」

「もういいだろ。理花が混乱する」

口を開きかけた理花を遮るように透弥が樹に言った。

「透弥は黙ってろ。俺は理花に聞いてるんだ。な、理花。まだ気持ちに迷いがあるんだよな?」

樹が理花の顔を覗き込むようにした瞬間。

「そんなに近づくなよ!」

透弥が樹の腕をつかんで引き戻す。

「指図すんなよ。まだ透弥のもんじゃねーだろ」

「樹のでもないだろ!」

「そうだけど、透弥みたいな乱暴なヤツに理花は渡せない」

「俺のどこが乱暴なんだよ」

「付き合ってもないのに、理花とやったんだろ。十分乱暴じゃんかよ! 一歩間違えば

強姦だぞ、強姦!」

「嫌がってたらそうだけど、理花はちゃんと受け入れてくれたと思って──」

そこまで言いかけて、透弥がふと言葉を途切らせた。

そして視線を理花に向ける。

「もしかして、理花……。嫌だったの?」

透弥の表情は固い。

嫌じゃなかった。

少なくとも、無理矢理ではなかった。

でも、その場の雰囲気に流されたとも言える。

「理花、困ってるじゃんかよ。嫌だったんだよ」

そうだよな? と、樹が理花に肯定を促す。

「嫌……」

じゃなかった。と続けようとしたのに、樹が途中で遮った。

「ほら見ろ透弥。嫌だって言ったぞ」

「ちょ……」

「そうだったのか、嫌なのに無理に俺……」

「そうだよ透弥。ひでー男。無理矢理押しかけて、無理矢理ホテル連れてって、

嫌だって言えないように理花のこと脅してやったんだろ! 反省しやがれ」

「反省はするけど、俺、理花のこと脅してなんかないし」

「反論するのかよ。反省してねーじゃんかよ。理花にキスしたとか、やったとかで

自分の女にしたつもりになってんじゃねーよ。理花は嫌だって言えずに我慢したんだ。理花の

気持ちを勝手に誤解して勝手に怒りやがって」

「わかったよ。悪かったな。でも、脅しては──」

「そうよ。脅されたんじゃないもん!」

やっと理花は口を挟めた。

樹と透弥がじっと理花を見ている。

「わたしは、透弥くんに脅されてやったわけじゃないよ。無理矢理でもなかったし、

樹くんが思ってるみたいな我慢とか、そういうのも違う」

そこまで言ってから、理花は透弥を見た。

「透弥くんのことは、嫌いじゃないよ。でも、好きかどうかは、わからない。曖昧なの。

雰囲気に流されたかもしれない」

理花は正直に今の気持ちを言ったけれど、透弥も樹も不可解な顔をしている。

「だって、透弥くんだってあのとき、好きって言ってくれなかったし、

付き合ってとも言わなかったじゃない?」

理花は自分の曖昧な気持ちを誤魔化すように、透弥に責任転嫁してしまった。

「でも、好きじゃなくて、わざわざ遠くまで行かない」

「やりたいためだけに、行ったとも考えられるじゃんかよ」

茶化すように話に割り込む樹を、透弥が睨んだ。

「樹は関係ないから黙ってろ」

「関係ないとは何だ。俺は理花が好き。ちゃんと告白したんだし、理花の返事待ちなんだし、

ここで引き下がるわけにはいかねーんだよ。理花の彼氏になれるかどうかの瀬戸際なんだ。

邪魔だって言われたって、黙っていられるかよ」

樹も必死らしいが、透弥も負けてなかった。

「俺だって、はっきり嫌いだって拒否されたわけじゃないんだ。絶対、引かないからね」

熱くなっている2人を見ながら、理花は思った。

2人の男の子に取り合いされて、何も感じない自分が一番の問題だろう。

嬉しいと思う気持ちより、面倒だな、と思っていた。

早く2人とも、帰って欲しいと思っていた。

嫌いだとか、嫌いじゃないって気持ちはわかる。

だけど、好きだと思う気持ちだけが曖昧で分かりにくい。








わたしも~、あんまり人を好きって気持ちがわかりにくくって。

まあ、理花ちゃんの気持ち=わたしの気持ち。みたいな。。。

理花ちゃんもたぶん、そのうち気がつくんでしょうけどね~、好きって気持ちに。

((((((≧∇≦))))))あはは♪
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