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恋にとどくまで~梨々の恋4step

 お昼頃、大和が来た。

 この前一度、家まで送ってもらったから梨々の家は知られているのはわかってたけど、いきなり来るか

ら髪の毛もボサボサだったし、素顔だったから焦った。

 ただの宅急便かセールスかと思ったんだもん。まさか大和とは思わなかったからびっくりしちゃった。

「来るならメールくらいしてよね」

 手で髪を梳きながら大和に文句を言った。

「ごめん、そこまで来てたし、いなかったら帰るつもりだった」

「いいけど、別に」

 せっかく来たから、大和を部屋にあげた。

 梨々の部屋に案内して、その間に着替えて髪を梳かしてから、リップグロスを塗った。

それから冷蔵庫に買い置きしていたジュースを出して、大和と梨々の二人分をコップに注いでから、トレ

イに載せて部屋に運んだ。

「おまたせ、大和」

 梨々の部屋に入ると、大和は梨々のやりかけのゲーム画面をじっと見ていた。

 急にインターホンが鳴ったから、ストップしているのだ。

 だってちょうどボス戦の途中だったんだ。

「ドラクエしてるんだ?」

「そうだよ、知ってるの?」

「クリアしたよ、これ」

「ウソ。すっごーい」

 梨々なんか、今のところを何回もしてるのに、ずっと負け続けているんだ。

「わかんないとこ、教えてやろうか」

「わかんないとこは、今のところないけど、このボスに4回もやられてんの」

「ああ、こいつらね」

 それから大和とゲームを一緒にして、盛り上がった。

 クリスマスイブなのに、ドラクエにはまるなんて、色気も何もないけど、夢中になってしまった。

「体、痛ってー」

 大和が首をぐるぐる回した。

 気付いたら外はすっかり真っ暗になっていた。

「夢中になっちゃったね」

「……うん、あのさ」

 不意に大和が真面目な顔を梨々に向ける。

「あのさ、俺、好きな女がいるって言っただろ?」

「うん」

 梨々は興味津々で、大和の顔を見る。

 大和は、聞いてくれる? と梨々に確認を取った。

「いいよ。聞く」

 大和が恋の悩み相談を梨々に持ちかけてくるなんて。

 ちゃんとアドバイス出来るかな。梨々、恋愛経験ゼロだから。

「俺さ、その子のこと、高2になって同じクラスになって……。でも、俺のことなんか、ただのクラスメ

イト以上に思われてないんだよな~」

「誰?」

「それは言えない」

「ええ~、言ってくれれば梨々も協力出来るかもしれないのに」

「うーん。でもな、言えない」

「そっかー。でも、せっかく大和に想われてるのに、もったいないな、梨々だったら大和から告白された

ら嬉しいのにな」

「梨々……」

「大和っていいやつなのに」

 まあまあカッコイイし、優しいもん。

「いいやつかー」

 大和は大きくため息をついた。

 誰なんだろう。

 いいな、梨々も涼からそんな風に想われてみたい。

「あのさ、梨々──」

 大和の言葉を、梨々のメール音が遮った。




 まさか…………。
 


 涼が、ホントに彼女に振られた。



 しかも、あんな冗談みたいな約束通り、メールをくれた。

 梨々は、大和に急用が出来たからって断ってから、涼の待つ駅前まで急いだ。



大和置き去り。。。5stepに続く

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