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宇宙いっぱいの愛 エピローグ


エピローグ



「あのさあ、咲良」

「なに?」

「地球ってさ、いい星だよな」

 あれから陸は咲良の部屋に戻ってきていた。

 再び陸との同居生活……いや、同棲生活の始まりだ。

 陸のために買ったふとんは、押入れにしまったままだ。

 せまいけれど、陸と一緒にベッドで寝起きするのが、楽しくて嬉しくてしょうがない。

「こんなときなのに、また星の話?」

 陸に腕枕をされて、抱きしめられて、愛された後の余韻に浸っていたい、こんなときなのに陸は咲良よ

りも地球のことが気になるらしい。

「地球は永遠に続くのかって話なんだけど、どう思う?」

 しょうがない。こういう陸が好きになったんだ。

 咲良は陸の質問に真面目に答えた。

「地球が爆発して、人類滅亡とか?」

「なんだよ。地球は爆発しないし、人類も滅亡しねーんだよ」

「どうしてそう思うの?」

「思うんじゃなく、そう確信する根拠があるんだよ」

「根拠?」

 言い切る陸の話に耳を傾ける。

「遠い過去から続いてる地球は、そう簡単になくならないんだよ」

「……それって根拠って言える? 私は、危機感あるんだけどな。地球温暖化とか言われてるし、生態系

も崩れてきてるんでしょ?」

「そうなんだ。そうなんだよっ咲良」

 陸の目が変わった。

 こうなってしまった陸の言葉を止めるのは、きっと不可能だ。

「ちゃんとそれに気付いた今こそが大事なときなんだっ!」

 とうとう陸は、咲良をほったらかして、ベッドの上に起き上がってしまう。

 そして本棚からなにやら分厚い本を出してくると、開いて咲良に見せてくれる。

「大事なのは、地球を愛そうと思う心。つまり地球に対する愛なんだっ」

「……愛?」

「人間が地球を大事にしたいって言う愛を取り戻せるなら、きっと地球は回復するんだ。俺は車には乗ら

ないぞっ。夏のクーラーも使わない!」

「……すごいね」

 陸とのドライブは、一生無理かもしれない。

「たとえ俺一人でも環境破壊に関わらないようにする。人類みな兄弟なんだ。みんな仲良く手を取り合っ

て、明るい未来に向かって……」

 陸の言いたいことは良くわかるけれど、やっぱり他人が聞いたら「わかってるよ、ウザイ」って止めら

れそうだ。

 陸の話に付き合ってあげられるのは、やっぱり自分だけかもしれないと、咲良はその特権? と幸せを

思って苦笑した。

「陸ひとりじゃないよ。私も地球を大事にするよ」

 そう言ったら、陸は嬉しそうに顔を綻ばせて、咲良をぎゅっと抱きしめてくれた。



★ハッピーエンド★  


引き続き、「恋にとどくまで~梨々の恋」へどうぞ。大人になった涼くんが……。
左の書庫からでもここからでもいいですよ。
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