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桜の花びらの思い出


桜の花びらが舞い散る頃、高校の入学式は行われた。

雨が降らなくて良かった、と空を見上げて思った私の唇に

一枚の桜の花びらがくっついた。

手で取ろうとした瞬間、横から伸びてきた指が私の唇にちょっとだけ触れて、ドキっとした。

「桜の花びら、リップグロス付き。レアアイテムゲット~」

見ると、中学からの同級生の男子が笑っていた。

その指先には、今私の唇から取り上げた花びらがあった。

「レアアイテムって。何か変態っぽくて嫌」

何かと言うと、私をからかってくるんだから。

この先、また三年間同じ学校でからかわれるんだろうな。

だけど嫌じゃなかった。

そうやって一緒にふざけるのも実は楽しいと思っていた。





それから数年後、私にプロポーズしてくれた彼がくれた指輪のケースの中には、

綺麗なプラチナの指輪と、もう色が変わってしまったあの桜の花びらが入ってた。
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