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雨の日の後悔、そして……。


車が信号待ちで停車した瞬間、

ドアを開けて車を下りた。

車内から私を呼ぶ彼の声を無視して、

私は逆方向へと走って行った。

外はすごい雨だった。

車の中に傘を忘れたことに

今さらながら気がついたけれど、

もう戻れない。

春の雨はまだ少し冷たかったけれど、

冬の凍えるような寒さはなかった。

すれ違うひとが私を振り返るけれど、

うつむいたまま、私は歩き続けた。

私は確かに泣いていたけれど、

雨に紛れて誰も気がつかない。




きっかけは、ささいな口げんかだった。

いつもなら聞き流せるひとことひとことが、

今日はどうしても許せなかった。

不機嫌に口を尖らせたままの私に、

彼もだんだん不機嫌になっていった。

連休最後の日。

一緒に過ごす約束だったのに

こんな風に気まずく別れてしまった。

大人気ない、衝動的な行動。

反省したって、もう取り返しがつかないだろう。

久しぶりに会えたのに、久しぶりの夜だったのに、

もう誘ってもらえないかもしれないのに。

考えるほどに、自分のやった行動を後悔した。




やっとたどり着いた自分の家。

止まっている彼の車。

私を見つけた彼が車から降りて来る。

こんなみっともない、ずぶ濡れの自分が恥ずかしくて

逃げ出したいと思ったけれど、私は逃げられなかった。

同じようにずぶ濡れになったアナタに

抱きしめられてしまったから。
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