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鏡の中の魔法

失恋して髪の毛を切るなんて

ありきたりすぎて

いまどき流行らないかもしれなくて


それでもこのイライラした気持ちを

断ち切りたくって

モヤモヤした思いを振り払いたくって


予約もいれずに飛び込んだヘアサロン


うつむいたまま椅子に座って

おまかせで切ってもらった私の髪は

どんどん床に落ちてゆく


はさみの音が耳元で聞こえるごとに

悲しい気持ちも吹っ切れてゆくようで

少しずつとけてゆく心

少しずつ癒されていく傷

そんな不思議な感覚が心地よかった


「かわいくなりましたよ」

美容師さんの声に顔をあげて鏡を見た私は

ロングヘアーからショートになって

スッキリ変わって別人みたい

後ろにいる美容師さんを鏡越しに見ると

心がときんとはねた・・・



失恋を癒す魔法みたいで

かわいくなれる魔法みたいで

また希望が芽生えてきたような

鏡の中の魔法の笑顔



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幸せな雨ふり

今日は1日中晴れのお天気が続くでしょう。

テレビの天気予報ではそう言っていたから、

今日のデートは傘を持たずにおしゃれして出かけた。


私が好きな俳優さんが出てるラブストーリー。

映画が上映されるのを楽しみに待っていた。

彼がそういうラブストーリーが好きなのか知らないけれど、

彼は私の好みに合わせて付き合ってくれる。


映画は予想どおり、とても胸がきゅんきゅん鳴った。

彼を見ても、退屈そうな雰囲気は感じられなかったから、

たぶんきっと、楽しいデートで終わるはずだった。

映画館を出てみると、空が暗かった。

「なんか降りそうだね」

彼が口にした途端、ぽつぽつと雨粒が頬にあたった。

近くにあるカフェで雨宿り。

コーヒーを飲んでる目の前の彼と、

さっきの映画の中の俳優さんが重なって見えた。

好きの欲目かもしれないけれど、彼は素敵だ。

あまりじっと見つめるのも照れくさいので、ちらちらと上目づかいで

盗み見るわたしの胸は、さっきみたいに、きゅんと鳴った。


彼と付き合い始めてまだ日が浅い。

まだ、プラトニックな関係だから、少しだけ遠慮もある。

窓の外に目をやると、雨は窓ガラスを濡らしている。

「やみそうにないね」

カップを置いて彼が言う。

顔を彼に戻すと、彼と目があった。

「・・・うん、そうだね」

告白してくれたのは彼の方だけど、わたしもずっと彼を知っていた。

同じサークルで、ひとめぼれだったわたし。

まさか両想いなんて思いもしなかったから、告白されたとき

頭が真っ白になって、すぐに返事ができなかった私に、

彼は困ったように言ったっけ。

「答え、すぐじゃなくてもいいし、迷惑なら・・・」

「迷惑じゃないですっ!」

とっさに叫んでいた私の顔は真っ赤だったと思う。

まだ頭の中は真っ白だったけれど、彼のほっとしたような笑顔が

まぶしかったのを覚えている。


やまない雨。

持っていない傘。

どうしようかと思う反面、この時間が永遠に続いてもいいと思ってた。

「ちょっと待ってて」

彼は不意に立ち上がり、わたしに言うとそのまま店を出て行ってしまった。

「・・・・え?」

取り残された? なんで置いていくの?

少し混乱したけれど、彼は待っててって言ったよね?

わたしは彼が戻ってくるのを落ち着かない気持ちで待っていた。


それから数分後、私は彼が持つ傘の中に一緒にいる。

傘を1本買ってきた彼は、わたしの肩に手をまわしてる。

気温は低いはずなのに、わたしの体は熱かった。

初めての相合傘。雨に感謝。

今日ばかりは予報を外してくれた気象予報士のおじさんに感謝だ。


家まで送ってくれた彼に、私は「ありがとう」と言った。

顔をあげて彼を見ると、彼の肩に目がとまる。

あ・・・すごい濡れてる。


わたしはそんなに濡れていなかったのに。

わたしが濡れないように、傘をわたしに傾けてくれていたんだ。

そう思うと、彼の優しさに泣きそうになった。

濡れた肩に、彼の愛を感じた幸せな雨降りの出来事でした。

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