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【28】別れの言葉を携帯で

短いけど、続き書いてみました~


やっと小説ブログらしい記事になったわ~((((((≧∇≦))))))








病院からの帰り道、理花は樹に言った。

「明日のショー、よろしくね」

「うん。けど、俺上手くやれるかな。ってゆーか、俺なんかでいいのかよって思っちゃったぜ。

自慢じゃねーけどさ、顔にだけは自信ないんだよなー」

あはは、と自虐的に笑う樹に、理花はフォローの言葉をかけた。

「そんな風に言わないでよ。わたし、樹くんの顔ってわりと好きだよ」

「なんだよー、わりとってとこがちょっと引っかかるな。でも、好き? いま、

理花好きって言ってくれた?」

「うん、言った言った。嬉しい?」

「嬉しい。俺も理花の顔好きだよ」

「顔だけ?」

「まさかだろ。全部だよ、全部好き。大好き」

恥ずかしげもなく、樹は好き好き連発してくる。

こっちのほうが、照れてしまう。

「理花も早く、俺の全部を好きになって欲しいもんだ」

ピンチのときに呼ばれたとあって、樹はかなり機嫌がいい。

「ったくよー。透弥には功至が見張りみたいについてるしな、これを機会にすっぱり

諦めるのもいいかと俺は思うわけだ。な? それがいいよ、そうしよう」

「そうだね、そうしようかな」

今回のように、何かあるたびに功至が出てくると思うと、透弥に対して何も言えないし

出来ないのは目に見えている。

フラれるってことが、プライドの邪魔をするとすれば、理花から先に別れを

告げるのもいいかもしれない。

「今から透弥くんと別れるね」

いきなり理花は言って、携帯を開いた。

2コールで透弥は出た。

「あのね、わたし、透弥くんと別れるから」

そう告げると、透弥は何か言ってたようだけど、無視してそのまま電話を切った。

そして着信拒否までしてやった。

「終わったー。別れたよ。今からわたしは自由だもん」

妙に心がスッキリしていた。

「またまた理花ちゃん、思いつきで行動するから。後悔しても知らねーぞ」

「後悔なんかしないもん」

「そっか? じゃあ、俺と付き合おう」

「それはダメ。まだ付き合わない」

「ええー。何でだよー」

「しばらく自由を満喫するの。それまでいいオトモダチでいようね、樹くん」

樹は大袈裟にため息をついた。

樹とは、こんな風に何でも気軽に言える。

これは恋人同士じゃないから?

この距離感が心地いい。

まだしばらくの間、樹とはこんな風にしていたいと思った。
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【27】巻き添えの代償

翌日のウエディングショーは、ハイテンションでやれた。

何もかもを振り切るかのように、ヤケクソでやったようなものだ。

だから、ショーが終わったあとは、一気に脱力してしまい、ぐったりしてしまった。

「大丈夫か? 昨日、遅くまで起きてたんじゃないか?」

昨日、透弥と一緒に帰ったところを中原に見られている。

きっと、遅くまでエッチしてたとか思われているんだろうけれど、そんな理由ではない。

「今日は早く寝たほうがいいよ」

一緒に駐車場まで歩いた。

昨日のことがあるから、今日も透弥が来ていると思われてたようだけど、いるわけがない。

だから今日は、中原に送ってもらおうと思っていたが。

「あ……」

功至がいた。

きっと、昨日のことを透弥が功至に言いつけたんだ。

功至は、理花に気づくと怒ったような顔をして近づいてきた。

「おまえ、透弥に何した?」

何って、透弥から全部聞いたんじゃないの?

「功至くんって透弥くんの保護者? 何で何かあるたびにいちいち出てくるのよ」

いつもならひるむところだけれど、今日の理花は不機嫌だ。

しかも最悪に不機嫌だ。売られたケンカを買ってやってもいい気分だ。

「おいおい、こんなところでケンカするなよ」

中原が功至と理花の間に入った。

「なんだおまえ」

功至は怪訝そうに中原を睨んでいる。

「功至くんに関係ないでしょ!」

理花は中原の腕をつかんだ。

「行きましょう、早く」

「ふざけんなよ。おまえ、こいつとも浮気してるのか?」

「は?」

中原が驚いてる。

「そうよ。悪い?」

中原まで巻き添えにしてしまったことを、理花はこの後、すぐに後悔することになる。

あっと思う間もなく、功至が中原を殴りつけたのだ。

「嫌! やめてよ」

倒れた中原は、功至の下敷き。

馬乗りになられて、もう一回殴られてしまった。

「違うの、功至くん。やめて、殴らないで!」

いきなり殴られて、不意を突かれた中原は、抵抗する余裕もなく殴られている。

止めに入っても、功至は聞く耳持たないって感じだ。

理花は携帯を取り出し、電話をかけた。

「もしもしっ! 樹くん、助けて!」

後になって思ったが、どうして樹に助けを求めたのか。

けれど実際、樹がすぐに駆けつけてくれて、その場はおさまったのだ。

ただ、中原は無事ではいられなかった。

「全治、3ヶ月だった」

病院で治療を受けたあと、中原は不機嫌そうに言った。

殴られて顔は腫れ上がっている。

肩から腕骨にかけて、骨にヒビが入っていたそうだ。

しかも、腕は骨折していた。

「すみません」

理花は頭を下げて謝った。

謝って許してもらえるかどうか、わからないけれどひたすら謝った。

下手をしたら、仕事をクビになるかもしれない。

「もういいよ。事情はわかった。至急、新郎役の代理を探してくれないかな」

中原は、チラッと理花の横にいる樹に目を向けた。

「ああ、そうだ。バイト代出すから、君、やってみない?」

「えええ! おれ?」

樹が驚いている。

実際、責任を取って代理をするなら、功至のほうだろう。

けれど、功至は病院まで着いてきたものの、中原に謝ってそのまま帰ってしまって、ここにはいない。

「君しかいないだろう。涼は他の仕事があるし、高浜さんの彼氏はケンカ中で無理そうだし

モデルよりはるかに落ちるけれど、この際しょうがない。身長が足りない分は、

高い靴でカバーできるとして。顔はメイクで少し作れば何とかなるだろう」

と、中原は樹に対して失礼なことを言った。

それほどまでに、ショーに穴を開けることは出来ないのだ。

しかも明日はショーの最終日。絶対やり遂げなければいけないだろう。

そして、明日は事務所に寄らなくていいから、直接ふたりで教会に行きなさいといわれた。


***********


続く。


なんか文章が流れてない気分。。。不調かも。

【26】もうやめる!!

それからしばらくは、平穏な日々が続いた。

などと言いたいところだけれど、平穏とは程遠い日々になりそうだ。

透弥と仲直りできたと思った夜、理花の携帯に樹からメールが入ったのだ。

当然、横に寝ていた透弥も気づいた。

『昨日はごめん、二日酔いになってないか?』

樹の書いたメール文は透弥に見られてしまい、昨日のことを追及された。

「昨日も樹と会ってたって、どうして俺に言わなかったんだ」

疚しいことがあるからだよね、と責められた。

特に内緒にしたかったわけではない。

言えるような雰囲気でもなかったし、言う機会を逃していたというのが

一番近い理由であると思う。

結局、涼と飲みに行ったところから、全部詳細にしゃべる羽目になってしまった。

「誤解って理花は言ったけど、樹の気持ちは誤解だけでもなさそうだね」

夜中の3時頃まで、透弥に責められた。

「樹も、俺と功至に何でもない、誤解だって言ってたけど、あれも

全部嘘だったわけだよね。口先だけで俺たちを誤魔化そうとして、ひどいと思わない?」

理花は答えなかった。答えたくなかった。

もともと、透弥が自分から動かずに理花のことをほったらかしたのがいけないんじゃないか。

樹はちゃんと、理花と透弥を応援してくれてた。

だけど、透弥がはっきりしなかったから、樹は諦めたくなくなっただけで、

誤解を解こうとしたときは、素直にそうしたいと一生懸命だったはずだ。

こんな気持ちになってまで、透弥と続ける意味があるのかどか、疑問で頭がいっぱいになる。

「会社のヤツと飲みに行くのも、俺のこと軽く見てるとしか思えないんだけど」

「もう嫌だ……」

「え?」

「もうやめる!」

理花は立ち上がって、座ったまま理花を見上げている透弥に言い放った。

「うるさいのよ、もう。干渉しすぎなのよ。何でもないって言ってるのに、

信じないでどんどん責めてきて。いい加減にしてよ。あんただって、わたしのこと

ほったらかしてたじゃない?」

「……ほったらかしは、お互いさまだったと思うけどね」

透弥は理花から目をそらすと、テーブルの上に置いていた車の鍵と携帯を手に取った。

「なんか面倒になってきた」

立ち上がり、ため息をついた透弥は、そのまま玄関へと歩いて行く。

「何よ。面倒だから逃げるの?」

その背中に理花は叫んだ。

「理花が冷静じゃないから、話にならない」

「そうさせてるのは、誰よ!」

「俺のせいにばっか、しないでね」

振り向かないまま透弥は言って、ドアを開けて行ってしまった。

追いかける?

嫌だ。

追いかけない、私は悪くない。

理花は閉じた玄関のドアをじっと見つめたまま、その場に座りこんでしまった。

「面倒って言わないでよ。面倒なのは、こっちのほうだよ」

追いかけられたら逃げたくなることもある。

それは今までも経験してきたことだから、理花にも良くわかっていた気持ちだ。

でも、逃げられたら追いかけたくなる。

そんな気持ちになったのは、初めてだった。

これはどういう心理だろう。

さっき透弥に問い詰められて、責められ続けていた間、ずっと疑問に思ってたのではないか。

付き合っていく意味とか、干渉しすぎだとか、信じてくれないだとか、

うるさいって思っていたはずだ。

だから、いなくなってホッとしたっていいはずなのに、後悔しているのは、いったい何なのか。

「プライド……だよ、きっと」

フラれた経験がない理花は、初めてフラれたことにプライドが傷ついているだけだと思った。

それだけのはずだった。



続くのです。

【25】我慢。。。

何で急に来るんだろう、もう終わったはずではなかったのか。

それとも、何か文句でも言いたくて来たんだろうか。

今さら何よ、と思う反面、まだつながっていた透弥との関係に

理花は少しだけ心が浮き立つのを感じていた。

「さっき、駐車場で待ってるってメールがあったんです」

「ああ、カメラマンの木田さんが言ってた、モデルみたいな彼氏?」

「中原主任まで知ってるんですか?」

「どんなヤツか興味あるな」

一緒に駐車場まで歩いて行きながら、中原にからかわれる。

そして、駐車場が見えるところまで行くと、遠くからでも透弥の姿が確認できた。

「あ、もしかして彼?」

車を背にしてもたれかかるようにして立っている透弥は、

少しうつむき加減で、気だるそうにしている。

いい具合に夕日がバックにあって、すごく絵になる姿だった。

「想像以上にカッコイイね」

中原が透弥に見惚れている。

「はあ、まあ……」

「同じ男として、完敗って感じだな」

「完敗ですか? そんなことないですよ」

顔だけを見れば、そうかもしれないけれど、男としてだったら、

絶対的に中原のほうが勝ってると思う。

精神的にも人間的にも、中原の方が大人であることは間違いないだろう。

そう思ったとき、透弥がこっちに顔を向けた。

「あ、じゃあ高浜さん。おつかれさま」

中原はハッとして言うと、自分の車のほうへ歩いて行った。

「あいつ、ムカつく」

そばに行くとすぐ、透弥はそんな言葉を口にした。

「何よ急に」

「前にモデルやったやつと違うよね」

「うん、ちょっといろいろ手違いで臨時の……」

「別に理由とか、どうでもいい」

じゃあ聞くなよ、と思いつつ理花は黙っていた。

透弥に助手席に乗るように言われ、気まずさを感じつつ理花は車に乗った。

透弥はずっとふて腐れたような表情のままで、理花の家に着くまで無言だった。

話があったんじゃないのか、とか。

何で急に来たのよ、とか。

もう理花の家に着いたのに、下りてもいいのか、とか。

いろいろと聞きたいことはあったものの、気まずい空気の中、言い出せずにじっと座っていた。
「理花」

「な、何?」

急に話しかけられ、ドキンとしてどもってしまった。

「着いたんだけど、下りないの?」

「……おりる」

下りても良かったらしい。

シートベルトを外し、ドアを開ける。

地面に足を着いてから透弥を振り返ると、

透弥はハンドルを握ったまま、じっとフロントガラスを見つめている。

じゃあねって言って、車のドアを閉めたらそのまま走り去ってしまいそうな雰囲気だ。

けれどそれでは、透弥が会いにきた意味がわからない。

理花は思い切って透弥を誘った。

「透弥くんも、下りない?」

けれど透弥はまっすぐ前を向いたまま、口を尖らせた。

「怒ってるの?」

「勝手に決めつけんなよ」

言い方が怒ってる。怒ってるように見える。

「ごめんなさい」

けれど理花は謝った。

「だから、怒ってんじゃないのに、謝るなよ」

透弥がこっちを向いた。

明らかに怒ってる顔だ。

「ごめ……」

また謝りそうになったけれど、ぐっと言葉を飲み込む。

「理花が俺に謝ることがあるとすれば、樹のことだよね」

そうだ、透弥はまだ誤解していたのだ。

怒っているのは今日のことではなく、樹のことでずっと怒っていたわけだ。

「だから、何度も言ってるように、樹くんのことは誤解なんだよ。透弥くんが

思ってるようなことは何もないし、功至くんが見たのも、たまたま遊びに来てたときのことだし」

「俺が思ってるようなことってどういうこと? 俺がどう思ってたかなんか、理花にわかるわけ?」

「それはわかんないけど」

「どう思ってたと思ってたのか、言ってみろよ」

泣きたくなってきた。

「泣いて誤魔化す気?」

何で透弥は、こんなにイジワルなことを言うんだろう。

怒っているから?

樹と何かあったと思って怒っているということは、何もなかったことが証明されれば

許してもらえるんだろうか。

「透弥くんが、何を思っているかわからない。だけど、透弥くんや功至くんが、

わたしが二股してるって思ってるのは誤解で、樹くんとは何もないんだよ。樹くんにも

聞いてみてくれればわかると思う」

「樹には、聞いたよ。何もないって言ってた」

「じゃあ、誤解は解けたんだよね?」

「……どうかな」

言葉だけでは信じられない?

「どう言えば、信じてくれるの?」

「……まあ、いっか」

透弥は大きなため息とともに言った。

そしてシートベルトを外すと、車からおりて理花のそばに立った。

「何もなかったって証拠もないけど、この際しょうがないよね。

信じなきゃ終わりだし、忘れることにする」

「ありがとう」

理花は言ったものの、何だかとても腑に落ちない。

信じなきゃ終わりってことは、透弥は理花との関係を終わりにしたくないと

思っていることがわかる。だけど、それはしょうがなくなのであり、樹とのことを

信じてくれてないと言える。

「今度やったら、終わりだからな」

「うん、わかった」

しまった。

これでは、樹とやったって言ってるようなものだ。

わかった、ではなく、もっと違う言葉を探したけれど、そうすれば再び

「誤解だってば」というところから繰り返さなければならなくなる。

「今日、理花の部屋に泊まってく。いい?」

「うん」

せっかくいい雰囲気に戻ったのだから、理花が我慢すればこの場は丸く収まるのだ。

我慢我慢。

付き合って行きたいのならば、我慢することも必要なのだ。

理花は、納得行かないながら、透弥と仲直りする道を選んだ。



続く。

【24】新郎役代理

翌日、事務所に出勤すると涼が近づいてきて言った。

「昨日どうなった? 仲直りできた?」

「うん、別に大丈夫」

「良かったな。いいヤツじゃん、彼氏」

そうか。樹のことを、彼氏だと思っているんだった。

「いいヤツだよ。でも、彼氏じゃないし」

「え? じゃあ誰?」

「彼の友達」

「へえ……そうなんだ。でも、それだけでもなさそうだね」

そう思うのが普通かもしれない。

あんな時間に理花の家に来て、涼の言うことを素直に聞いてうなずいたって言っていたし、

涼の目に彼氏だと写っていたんだし、ただの友達と言うには無理がありそう。

「わけアリみたいだね」

「うん、なんか、す……好きって、言ってくれてる」

好きって言葉を口にするのは、恥ずかしいものだ。

それがたとえ、自分が言う側の言葉ではなくても、妙に照れ臭くなるのはどうしてだろう。

「ほったらかしの彼氏より、優しい友達のほうにフラっと行きそうだったりして?」

「うん、そうなったりして」

言いながら理花は虚しくなった。

このままだったら、本当に樹にフラっと行っちゃうかもしれない。

何より、透弥といるより樹と一緒にいるときのほうが、疲れないのだ。

会話だって気軽に出来るし、気楽なのだ。

だけどそれは、好きだからではなく、意識していないからこそだと思う。

一緒にいて楽しいけど、一緒にいてもドキドキしない。

会話は弾んでも、甘い会話には程遠い。

透弥に会って、「好き」だと思う感情が自分なりに少し理解できた。

透弥に対する気持ちと、樹に対する気持ちの違いは、歴然としている。

もし、樹にフラっと行くとしたら、成り行きだろう。

そしてきっと、後悔してしまう気がするのだ。

「流されないようにしろよ。ちゃんと本物の彼氏と話し合わなきゃな」

理花の心中を見透かしたように、涼が言った。

流されやすい理花の性格、悔しいけれど涼には全部知られている。

「昨日の理花ちゃん、俺にもフラっと……だったもんな」

「酔ってたんだもん」

「酔うほど飲むところから、危ないんだって」

「昨日の続きでお説教しないでください」

「あ、急に他人行儀ですか? 高浜さん」

「他人ですから、桜井さん」

「それはそうですが、高は──」

涼が全部言ってしまわないうちに、事務所のドアが開き、主任の中原が入ってきた。

「高浜、今から一緒に教会行くから」

言われて中原は先に事務所を出て行く。

「行ってらっしゃい」

頑張ってね、と涼に見送られ、中原を追いかけた。

駐車場に続く道のりを、中原と一緒に歩いた。

時間を気にしているのか、中原は早歩きになっているから、理花は少し小走りで着いてゆく。

「中原主任が教会に送ってくれるんですか?」

中原はほとんど事務所勤務で、現場に出向くことはない。

珍しいこともあるものだと思っていたら。

「新郎役。今日から僕がやるから」

「ええ? 何で?」

「向こうのモデル事務所の方が、先週までって勘違いしてたらしいんだ。手違いってヤツ。

いろいろ手配してみたけど、誰も予定が空いてなくて、しょうがなくだよ」

今回のウエディングショーは、理花の会社とモデル事務所の共同でのショーなのだ。

新婦役は理花。新郎役はモデル事務所から来ていた。

ショーは今週いっぱい行われるのに、勘違いで来られないなんて、

責任追及はしないんだろうか。などと理花は考えたが、その辺りのことは主任の中原の仕事だ。

だから主任が責任を持って自ら新郎役をするんだろう。

「モデルみたいにカッコ良くないし、こんなオジサンが相手で申し訳ないけど、

穴を開けるよりマシだろう。仕事だと思って我慢してくれ」

はい、我慢します。ともいえないので答えずにいたが、理花の目から見たら、

中原はまだ独身だし、オジサンって自分で言うほどくたびれてもいないし、

じゅうぶんモデルと張り合えると思う。





ショーが始まる前、控え室でタキシードに身を包んだ中原は、初めてのことに

かなり緊張していたように見えた。

けれど平日だと言うこともあり、ギャラリーは土日より少なめだったせいか、

思ったほど中原に緊張も見られず、無事にショーは終わった。

ただひとつ気になることがあるとすれば……。

「高浜さん、お疲れ様」

送っていこうか、と中原が行った。

「ありがとうございます。でも、今日、来てるみたいなんですよね、彼……」

理花はショーの終わりごろ、教会の後ろの席に座っている透弥を見つけたのだ。

じっと睨むみたいにして理花と中原を交互に見ていた。



*********************



続く。

自分でも話を忘れてたぁ。。。(´д`)

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